筑波山は、万葉集にも数多く詠まれ、古事記にその名が記されるほど、歴史ある山岳信仰の山である。
別名「紫山」とも呼ばれ、その姿の美しさは、富士山と並び称されるほど。
万葉集に、「二神の貴き御山と神代より人の言い継ぎ」と崇められているように、二つの峰を持つその姿から、「筑波男大神(イザナギノミコト)、筑波女大神(イザナミノミコト)」という男女二神を祀っている。
「つくば道」が造られたのは、1632年、三代将軍徳川家光のとき。
中禅寺の堂宇改築のため新しく整備したのが、今のつくば道である。
家光はその後、つくば道沿いに石段と石垣を築かせ、次々と家を建てた。早く移住すれば、土地も家もただでやるといったことから、たちまち人々は集まり、さらに、贅を尽くした伽藍を見ようと参拝客や登山客がどっと押し寄せ、つくば道は信仰と歓楽の場として隆盛を極めた。
その上、板東札所第二十五番になったことで、さらに参拝客を呼ぶこととなった。
それまでも、登山道がなかったわけではないが、人々は北条から神郡、臼井を貫くこの “新しいつくば道”を好み、筑波山へはこの道を歩いた。
(Update:2007/09)